こんにちは、satimoです。
デイリーノートを続けていると、1か月でノートは30枚を超えます。そろそろ気になってきませんか。「このメモ、ちゃんと整理しなくていいのかな」と。
先に結論を言います。Obsidianでは、頑張って分類しなくて大丈夫です。
きれいなフォルダ構成を作り込むほど、メモは続かなくなります。この記事では、フォルダとタグの役割をはっきり分けたうえで、「分類に悩む時間をほぼゼロにする」整理のルールを紹介します。覚えることは実質ひとつ、「置き場所はフォルダ、切り口はタグ」だけです。
→ 前回: Obsidianデイリーノートの使い方と活用例
→ Obsidian記事の全体像: Obsidianの使い方完全ガイド
なぜフォルダ分類は破綻するのか
EvernoteでもPCのファイル管理でも、多くの人が経験しているはずです。最初は張り切って細かいフォルダを作ったのに、数か月後には「未分類」が一番大きくなっているあの現象。
原因ははっきりしています。1つのメモは複数のテーマに属するのに、フォルダは1つしか選べないからです。
「Notionの読書メモをブログ記事にするアイデア」というメモは、『読書』『ブログ』『アプリ研究』のどこに入れるべきでしょうか。正解はありません。どこに入れても、他の2つの視点からは見つけにくくなります。この「どこに入れよう問題」を毎回考えるのが面倒になって、メモ自体をやめてしまう。これがフォルダ分類の限界です。
Obsidianには、この問題への答えが最初から用意されています。役割の違う道具が3つあるのです。
| 道具 | 役割 | 一言でいうと |
|---|---|---|
| フォルダ | 置き場所 | メモの「住所」。1つだけ |
| タグ | 切り口 | メモに貼る「ふせん」。何枚でも |
| 内部リンク | 関係 | メモ同士をつなぐ「糸」 |
内部リンクは前々回の記事で解説したので、今回はフォルダとタグに絞ります。
フォルダは「大分類3〜5個」で終わりにする
まずフォルダから。おすすめは、中身で分けず、ノートの種類で分けることです。たとえばこの4つ。
📁 Daily … デイリーノート置き場
📁 Notes … 普通のノート全部
📁 Template … テンプレート置き場
📁 Attachments … 画像などの添付ファイル
ポイントは、Notes の中を細かく分けないことです。「仕事」「読書」「趣味」のようなテーマ別フォルダは作りません。テーマは次の章のタグで表現するからです。
「え、Notesに全部入れたら探せなくならない?」と思いますよね。大丈夫です。Obsidianでノートを探すときは、フォルダをたどるのではなく、**クイックスイッチャー(Ctrl + O / Macは Cmd + O)でノート名を数文字打つ**のが基本です。ブラウザでブックマークをたどらず検索窓に打ち込むのと同じ感覚で、フォルダの階層構造は探す道具としてほぼ使いません。
だからフォルダの仕事は「種類ごとの置き場所を分けて、ボルトの一番上が散らからないようにする」だけで十分。フォルダ構成に悩む時間は、ノートを書く時間に回しましょう。
【スクショ: ファイルエクスプローラーにフォルダ4つだけのすっきりした構成が見えている状態】
タグの付け方: # を打つだけ
タグは、ノートのどこでもいいので # に続けてキーワードを書くだけです。
今日は #読書 の時間が取れた。#health の観点では睡眠不足気味
打っている途中で既存タグの候補が出るので、表記ゆれも防げます。付けられる枚数に制限はなく、1つのノートに #読書 と #ブログ と #アイデア を同時に貼れます。「どこに入れよう」と悩んだら全部付ければいい——これがフォルダとの決定的な違いです。
タグに使えるのはアルファベット・数字・日本語のほか、アンダースコア(_)・ハイフン(-)・スラッシュ(/)。スペースは使えないので、複数の単語は #obsidian-tips のようにつなげます。
ノートの上部にまとめて付ける(プロパティ)
本文中に # を散らばせたくない場合は、ノート最上部のプロパティ(ファイルの情報欄)にまとめて書く方法もあります。ノートの先頭で --- と打つと入力欄が現れ、tags という項目にタグを列挙できます。見た目がすっきりするので、慣れてきたらこちらがおすすめです。
ネストタグ: タグにも階層を作れる
タグはスラッシュで階層化できます。
#読書/ビジネス書
#読書/小説
こうしておくと、後述のタグペインで「読書」の下にぶら下がる形で表示され、「読書全体」でも「小説だけ」でも絞り込めます。ただし最初から凝る必要はありません。タグの階層化は、同じ接頭辞のタグが5個を超えてからで十分です。
付けたタグを活用する: タグペインと検索
タグは付けるだけでは意味がなく、「あとで絞り込める」から価値があります。方法は3つ。
- タグをクリックする: ノート内のタグをクリックすると、そのタグが付いたノートが検索結果に一覧表示されます
- タグペインを開く: コマンドパレット(
Ctrl + P)で「タグ: タグペインを表示」を実行すると、ボルト内の全タグとノート数がサイドバーに一覧表示されます。タグ名順・出現頻度順の並べ替えもできます - 検索演算子を使う: 検索欄で
tag:#読書と打つと、本文に「読書」と書いてあるだけのノートを除外して、タグが付いたノートだけに絞れます
【スクショ: タグペインにタグ一覧とノート数が表示されている状態】
タグペインを眺めると「自分が何をよく考えているか」が数字で見えるので、月に一度チェックすると面白いですよ。
運用ルール: タグが散らからないための3か条
タグはフォルダと違って気軽に付けられるぶん、放っておくと今度はタグが散らかります。#読書 #本 #book が併存する、といった事態です。3つだけルールを決めておきましょう。
- タグは「あとで絞り込みたいもの」にだけ付ける: すべてのノートにタグを付ける必要はありません。「このテーマは後でまとめて見返したい」と思ったときだけ付けます。目安は常用タグ10〜20個
- 迷ったら付けない。リンクで代用する: 一度しか使わなそうなタグは、タグではなく
[[ ]]リンクにします。#プロジェクトXより[[プロジェクトX]]のほうが、そのノートに経緯やメモも書けて役に立ちます - 表記を1つ決める: 「日本語か英語か」「単数か複数か」だけ最初に決めます。私は「日本語・名詞」で統一しています。ゆれてしまったタグは、タグペインで見つけたときに直せばOKです
タグ・フォルダ・リンクの使い分けまとめ
ここまでの内容を、判断に迷ったとき用の早見表にしておきます。
| やりたいこと | 使う道具 | 例 |
|---|---|---|
| ノートの種類ごとに置き場所を分けたい | フォルダ | Daily Notes Template |
| 同じテーマのノートをあとでまとめて見たい | タグ | #読書 #health |
| 特定の話題・人・プロジェクトに情報を集めたい | 内部リンク | [[プロジェクトX]] |
| 2つのノートに関係があると示したい | 内部リンク | 本文中に [[ ]] |
| 状態を管理したい(未読/読了など) | ネストタグ | #status/未読 |
前々回のFAQでも触れた通り、タグは「分類」、リンクは「関係」です。タグは同じ種類のものを束ね、リンクは個別のもの同士をつなぐ。この感覚がつかめれば、整理で迷うことはほぼなくなります。
よくある質問
Q. もうテーマ別フォルダをたくさん作ってしまいました。作り直すべきですか?
A. 慌てて壊す必要はありません。新しいノートから「大分類フォルダ+タグ」方式にして、古いノートは気が向いたときに新しい構成へ移せば十分です。Obsidianはフォルダを移動してもリンクを自動で追従してくれるので、引っ越しはいつでもできます。
Q. タグとフォルダ、結局どちらが「正しい」のですか?
A. どちらも正しく、役割が違うだけです。強いて言えば、Obsidianではフォルダの重要度が他のアプリより低く、タグとリンクの重要度が高い、というバランスです。
Q. 1つのノートにタグは何個まで付けていいですか?
A. 制限はありませんが、実用上は1〜3個に収まることが多いです。5個以上付けたくなったら、そのノートは内容を分割したほうがいいサインかもしれません。
Q. 日本語のタグで問題ありませんか?
A. 問題ありません。#読書 のように普通に使えます。英語に揃える必要があるのは、海外製プラグインとの連携で稀に不具合が出るケースくらいで、初心者のうちは気にしなくて大丈夫です。
まとめ: 分類に使う時間を最小にする
- フォルダ分類が破綻するのは、メモは複数テーマに属するのにフォルダは1つしか選べないから
- フォルダは種類別の大分類3〜5個だけ(
DailyNotesTemplateAttachments)。テーマ別フォルダは作らない - ノートを探すのはフォルダではなくクイックスイッチャー(
Ctrl + O) - タグは
#を打つだけで何個でも付けられる「ふせん」。絞り込みたいテーマにだけ付ける - タグは「分類」、リンクは「関係」。迷ったらリンク
- 散らかり防止は「常用タグ10〜20個」「表記を1つ決める」の2点で十分
整理のルールが決まると、次は「毎回同じ形式で書く」を楽にしたくなります。次回は、議事録や読書メモの雛形を一瞬で呼び出すテンプレート機能です。
→ 次に読む: 【近日公開(9/12予定): Obsidianテンプレート機能の使い方】
→ Obsidian記事の全体像: Obsidianの使い方完全ガイド

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