スマートフォンに「+1 (888)」や「1888」から始まる見慣れない番号が表示されると、「どこの国から?」「出てしまったけれど大丈夫?」と不安になりますよね。
【結論】+1888から始まる電話番号は、米国・カナダなど北米の「フリーダイヤル(トールフリー)」番号です。日本のNTT・総務省・カード会社がこの番号から個人に電話をかけてくることはなく、これらを名乗る電話はほぼ詐欺です。
- 出ない・かけ直さないのが基本。出てしまっただけなら被害はありません
- 自動音声で「1を押してください」と言われても押さない
- 対処法と着信拒否の設定は本文で解説します
日本国内で着信に出ただけなら、通常は国際電話の発信料金はかかりません。出てしまった場合も、個人情報を伝えたり送金したりしていなければ、慌てず電話を切って着信拒否を設定しましょう。
この記事では、次の内容を解説します。
- +1888がどこの番号なのか(「+888」との違い)
- 正規の電話と詐欺電話の見分け方
- NTTや総務省を装う自動音声の手口
- 出た、番号を押した、個人情報を伝えた場合の対処法
- iPhone・Android・固定電話での対策
888から始まる電話番号はどこの国?
「+1888」は、正確には「+1」と「888」に分けて考えます。
- +1:北米電話番号計画の国番号
- 888:トールフリー番号に使われる番号帯
「+1」はアメリカだけの国番号ではありません。アメリカ、カナダ、一部のカリブ海地域などが参加する「北米電話番号計画」で使用されています。
続く「888」は特定の都市や州を表す市外局番ではなく、800・833・844・855・866・877と並ぶ北米のトールフリー(日本のフリーダイヤルに相当)番号帯のひとつです。800番の枯渇を受けて追加された歴史ある番号帯で、北米の企業の問い合わせ窓口などに広く利用されています。
そのため、「+1 888」と表示されたからといって、アメリカの特定地域からかかってきたとは判断できません。また、888は正規の企業も利用している番号帯であり、+1888から始まるすべての電話が詐欺というわけではありません。
ただし、日本国内で生活していて北米の企業やサービスに心当たりがない場合や、日本の通信会社・警察・行政機関を名乗る場合は警戒が必要です。
「+888」だけの表示は国番号?——一般の電話では使われない特殊番号
「+1」が付かない「+888」から始まる着信の場合は、さらに注意が必要です。
国番号の「888」は、ITU(国際電気通信連合)が国連の災害救援通信(国連人道問題調整事務所向けのサービス)のために割り当てた特殊な番号で、特定の国を表すものではありません。一般の企業や個人がこの番号から日本の携帯電話に発信してくることは、通常あり得ません。
つまり、日本で生活していて「+888」から始まる着信を受けた場合は、番号偽装(スプーフィング)された迷惑電話・詐欺電話の可能性が極めて高いと考えられます。折り返さず、着信拒否で対応してください。
+1888の表示だけでは発信者を特定できない
着信画面に表示された番号が、実際の発信者の所在地を示しているとは限りません。
近年は、実在する電話番号や公的機関に似せた番号を着信画面に表示する「番号偽装(スプーフィング)」の手口が確認されています。警察庁も、実在する警察署などの電話番号を偽装して表示させる手口について注意を呼びかけています。
したがって、次のような判断は避けてください。
- +1だからアメリカからの電話だと断定する
- 888だから正規の企業窓口だと判断する
- 相手が自分の氏名を知っているから本物だと思う
- ネット検索で情報が出てこないから安全だと考える
相手が名乗った企業や機関に確認したい場合は、着信番号へ折り返すのではなく、公式サイトに掲載された電話番号を自分で調べて連絡してください。
NTT・総務省を装った自動音声に注意
+1888などの国際電話番号から、NTT、NTTファイナンス、NTTドコモ、総務省などを名乗る自動音声が流れる事例が多数報告されています。
よくある内容は次のとおりです。
- 電話に異常が確認された
- 2時間後に電話を停止する
- 利用料金が未納になっている
- このままでは法的措置に移行する
- 詳細を確認する場合は1番を押す
- オペレーターに接続するため番号を押す
NTT東日本は、同社などを名乗る自動音声電話やSMSによる特殊詐欺について、「契約状況や回線停止について自動音声やSMSで案内することはない」として注意を呼びかけています(NTT東日本の注意喚起)。
また、総務省も公式サイトで「電話の利用停止に関して、総務省職員が個人に電話をかけることは一切ない」と明言しています(総務省の注意喚起)。
そもそも日本の官公庁や通信会社が、米国・カナダのフリーダイヤルである+1888から電話をかけてくることはあり得ません。国際電話番号+官公庁・通信会社の名乗り=詐欺と覚えておけば大丈夫です。
+1888が詐欺か判断するチェックポイント
以下に複数当てはまる場合は、詐欺の可能性が高いと考えられます。
- 海外の企業やサービスを利用した心当たりがない
- 自動音声で電話の停止を予告された
- 未納料金や法的措置について告げられた
- 「1」などの番号を押すよう求められた
- NTT、警察、総務省、税関などを名乗った
- 今日中、2時間以内などと対応を急かされた
- 氏名、住所、生年月日、口座情報を聞かれた
- 電子マネーや暗号資産での支払いを求められた
- LINEなどのSNSへ移動するよう指示された
一方、利用している海外サービスの公式サポートから、888の正規番号で連絡が来る可能性はあります。北米の航空会社・ホテル・通販サイトのカスタマーサポートなどです。
心当たりがある場合でも、着信番号へそのまま折り返すのではなく、サービスの公式アプリや公式サイトから問い合わせ先を確認するのが安全です。
+1888の電話に出てしまった場合の対処法
電話に出ただけで、直ちに詐欺被害が発生するわけではありません。どこまで対応してしまったかによって、必要な行動が異なります。
| 状況 | 必要な対応 |
|---|---|
| 着信があっただけ | 折り返さず、必要に応じて着信拒否する |
| 電話に出ただけ | すぐに切る。通常、それだけで国際発信料金はかからない |
| 留守電を聞いた | 折り返さず、不要なら削除する |
| 「1」などを押した | オペレーターにつながっても会話せず、すぐに切る |
| 氏名や生年月日を伝えた | 今後の不審電話・SMSに警戒し、必要なら#9110や188へ相談する |
| カード・口座情報を伝えた | カード会社または金融機関へ直ちに連絡する |
| 送金してしまった | 金融機関と警察へ直ちに連絡する |
「1」を押すと詐欺グループのオペレーターにつながる可能性がありますが、押しただけで直ちに送金被害が出るわけではありません。つながってしまった場合は、何も答えずに電話を切ってください。
カード番号、口座情報、暗証番号、ワンタイムパスワードなどを伝えてしまった場合は、着信拒否だけでは不十分です。すぐにカード会社や金融機関へ連絡し、利用停止や暗証番号の変更など、必要な手続きを確認してください。
不安がある場合は、以下へ相談できます。
- 警察相談専用電話:#9110
- 消費者ホットライン:188
折り返してしまった場合の通話料の目安、留守電に自動音声が残っていた場合の扱い、#9110・188・でんわんセンターなどの相談窓口は国際電話に出てしまった・折り返してしまった場合の対処法で詳しくまとめています。
+1888の電話に出ると料金はかかる?折り返しは?
日本国内で通常の携帯電話回線を利用している場合、海外からの電話に出ただけで、着信者に国際電話の発信料金がかかるわけではありません。留守番電話を確認しただけでも、折り返したことにはなりません。
注意が必要なのは、自分から+1888の番号へ折り返した場合です。「888はトールフリー(着信課金)だから無料では?」と思うかもしれませんが、北米のトールフリー番号が無料になるのは原則として北米域内からの発信です。日本から発信すると通常の国際電話として扱われ、契約プランに応じた国際通話料が発生する場合があります。国内かけ放題プランでも国際電話は対象外になるのが一般的です。
iPhoneで+1888を着信拒否する方法
- 「電話」アプリの「履歴」を開く
- 拒否したい番号の右にある「i」マークをタップ
- 「この発信者を着信拒否」をタップ
また、「設定」→「アプリ」→「電話」→「不明な発信者を消音」をオンにすると、連絡先に登録していない番号からの着信を自動で留守番電話に送れます。
Androidで+1888をブロックする方法
- 「電話」アプリの「履歴」を開く
- 拒否したい番号を長押し(または詳細を開く)
- 「ブロック」「迷惑電話として報告」をタップ
機種によっては「設定」→「ブロック中の電話番号」から、非通知や連絡先未登録の番号をまとめてブロックすることもできます。
固定電話は国際電話の利用休止を申し込める
固定電話に国際電話の迷惑電話が繰り返しかかってくる場合は、「国際電話不取扱受付センター」に申し込むことで、国際電話の発信・着信を無料で休止できます。詐欺電話の多くが国際電話番号を使っているため、固定電話をほぼ国内でしか使わない家庭や、高齢の家族がいる家庭では特に有効な対策です。
800・833・844・855・866・877から始まる番号も同じ仲間
888と同じ北米トールフリー帯の番号でも、同様の迷惑電話・詐欺電話が報告されています。番号帯ごとの詳しい解説はこちらをご覧ください。
- 1833から始まる電話番号はどこ?総務省・NTTを装う詐欺の正体と対処法
- 833から始まる電話番号はどこ?+1(833)の正体と詐欺の見分け方
- 866から始まる電話番号はどこ?NTT・総務省を装う+1(866)詐欺の正体と対処法
- 800から始まる電話番号の正体と対処法
- 1844から始まる電話番号の正体と対処法
- 1855から始まる電話番号はどこから?詐欺の正体と対処法
- 1877から始まる電話番号の正体と対処法
- +1から始まる電話番号の詐欺対策まとめ
よくある質問
+1888の電話に出ただけで料金はかかる?
日本国内で着信に出ただけなら、通常、着信側に国際電話料金はかかりません。危険なのは折り返し発信と、音声案内に従って個人情報を伝えてしまうことです。
+1888から何度もかかってくるのはなぜ?
詐欺グループは自動発信システムで大量の番号に機械的に発信しているためです。一度出てしまうと「つながる番号」と認識され、着信が増えることがあります。応答せずに着信拒否を設定してください。
「+888」と「+1 888」は同じ番号?
違います。「+1 888」は北米のトールフリー番号です。一方「+888」単独は国連の災害救援通信向けに割り当てられた特殊番号で、一般の電話には使われません。日本で+888からの着信を受けた場合は番号偽装の可能性が高く、より警戒が必要です。
正規の企業から+1888で電話が来ることはある?
あります。北米の航空会社・ホテル・通販サイトなどのサポート窓口は888番号を利用しています。ただし確認する場合は、着信番号への折り返しではなく、公式サイト記載の連絡先を使ってください。
給湯器のリモコンに「888」と表示されました。関係ありますか?
電話番号とは無関係です。ガス給湯器などの「88」「888」表示は故障ではなく、メーカーが定めた「設計上の標準使用期間」が近づいたことを知らせる点検お知らせ機能です。表示が出たら、お使いのメーカーの公式窓口へ安全点検を申し込んでください。
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まとめ:888から始まる電話番号への対処
最後に、この記事の要点をまとめます。
- +1888は北米のトールフリー番号。「+888」単独は災害救援用の特殊番号で一般の電話には使われない
- NTT・総務省・警察を名乗る+1888の電話・自動音声は詐欺と考えてよい
- 出てしまっただけなら被害はない。折り返しと番号操作、個人情報の提供が危険
- iPhone・Androidの着信拒否、固定電話の国際電話休止で対策できる
- 不安なときは警察相談専用電話#9110、消費者ホットライン188へ
知らない国際電話番号への基本対応は「出ない・かけ直さない・番号を押さない」の3つです。この記事をご家族にも共有して、詐欺被害の予防にお役立てください。

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