こんにちは、satimoです。
前回でノート同士をつなげられるようになりました。でも、ここで多くの人がぶつかる壁があります。そもそもノートが増えない、という壁です。
「Obsidianを入れたはいいけど、何を書けばいいか分からなくて開かなくなった」——これ、本当によく聞きます。原因は書くことがないからではなく、「どこに書くか」を毎回決めなければいけないからです。
デイリーノートは、この問題をまるごと消してくれる機能です。ボタンをひとつ押せば「今日の日付のノート」が開く。書く場所を考えなくていいので、思いついたことをそのまま放り込める。設定はたった3つで、5分あれば終わります。
→ 前回: Obsidianの内部リンクとグラフビューの使い方
→ Obsidian記事の全体像: Obsidianの使い方完全ガイド
デイリーノートとは「今日のページ」を自動で用意してくれる機能
デイリーノートは、その日の日付を名前にしたノートを自動で作ってくれるコアプラグインです。初期設定では 2026-08-29 のような、年月日そのものの名前になります。
紙の手帳を思い浮かべてもらうと早いです。手帳は毎日「今日のページ」が最初から用意されていますよね。何を書くか決まっていなくても、とりあえずそのページを開ける。デイリーノートはそれと同じことをObsidianの中でやってくれます。
大事なのは、あとで整理する前提で、雑に書いていい場所ができることです。買い物リストも、仕事の気づきも、読んだ本の感想も、全部今日のノートに混ぜて構いません。整理は後からリンクとタグでやればいいので、書く瞬間は分類を考えなくていい。この気楽さが、続く仕組みの正体です。
使い始める: 設定は3つだけ
インストールの記事の初期設定でデイリーノートを有効にした方は、もう使える状態です。まだの方は 設定 → コアプラグイン → 「デイリーノート」をオンにしてください。
有効にすると、画面左端のリボン(縦に並んだアイコン列)に「今日のデイリーノートを開く」ボタンが増えます。これを押すだけで、今日のノートが開きます。まだ存在しなければ、その場で作られます。
【スクショ: リボンの「今日のデイリーノートを開く」ボタンにマウスを乗せた状態】
毎日押すボタンなので、ホットキーを割り当てておくと快適です。設定 → ホットキーで「デイリーノート」と検索すれば設定できます。
設定画面で決めることは3項目
設定 → コアプラグイン → デイリーノートの歯車から、設定画面を開きます。項目は3つだけです。
| 設定項目 | 何を決めるか | おすすめ |
|---|---|---|
| 新規ファイルの場所 | デイリーノートを保存するフォルダ | Daily など専用フォルダを1つ作る |
| 日付の書式 | ノートの名前の付け方 | YYYY-MM-DD(初期設定のままでOK) |
| テンプレートファイルの場所 | 毎回自動で挿入する雛形 | 最初は空でOK。次の章で設定します |
【スクショ: デイリーノートの設定画面(3項目が見える状態)】
新規ファイルの場所だけは最初に決めておくことをおすすめします。指定しないとボルトの一番上にどんどん日付ノートが積まれて、他のノートが埋もれてしまうからです。Daily というフォルダを1つ作って指定しておけば安心です。
日付の書式は YYYY-MM-DD のままでいい
YYYY-MM-DD は「2026-08-29」という形です。YYYYが年、MMが月、DDが日を表します。
この形をおすすめする理由は、名前順に並べるだけで日付順になるからです。「8月29日」のような書き方だと、10日より9日が後ろに来てしまいます。
ノートが増えて月ごとに分けたくなったら、YYYY/MM/YYYY-MM-DD と書けば「2026 > 08 > 2026-08-29」のようにフォルダが自動で作られます。ただしこれは1年くらい続いてからで十分です。
テンプレートと組み合わせて「書き出しの迷い」を消す
デイリーノートを開いたとき、真っ白なページだとやっぱり手が止まります。そこで、毎日同じ見出しが最初から入っているようにします。
まず 設定 → コアプラグイン → 「テンプレート」をオンにして、歯車から「テンプレートフォルダの場所」を指定します(Template フォルダを作っておくと分かりやすいです)。
そのフォルダの中に、こんなノートを1枚作ります。
## {{date:YYYY年MM月DD日}}
### 今日やること
-
### メモ
-
### 気づいたこと
-
{{date}} の部分は、ノートが作られたときに実際の日付へ置き換わります。{{time}} で時刻、{{title}} でノート名も入れられます。コロンのうしろに書式を足せば見た目を変えられるので、{{date:YYYY年MM月DD日}} なら「2026年08月29日」と入ります。
作ったら、デイリーノートの設定に戻って「テンプレートファイルの場所」にこのノートを指定します。これで明日から、ボタンを押した瞬間に見出し入りのページが開きます。
【スクショ: テンプレートが適用されたデイリーノート(見出しが最初から入っている状態)】
見出しは3つくらいがちょうどいいです。多すぎると「全部埋めなきゃ」という気持ちになって、かえって開くのが億劫になります。
活用例5つ
実際に何を書けばいいのか。私が実際にやっている、あるいはよく見かける使い方を5つ挙げます。全部やる必要はまったくなく、1つ選べば十分です。
① 日記・ライフログ
一番シンプルな使い方です。「今日あったこと」を3行だけ書く。天気や体調、食べたものを添えておくと、あとから読み返したときの情報量が一気に増えます。
② 業務日報・作業ログ
仕事で何をしたか、どこで詰まったかを書きます。同じエラーに3か月後の自分がまたぶつかったとき、検索一発で過去の解決策が出てくるのが最大の効用です。エンジニアの方にはこの使い方が一番刺さると思います。
③ 読書メモの仮置き場
本を読んでいて気になった一文を、そのまま今日のノートに書き留めます。ちゃんとした読書メモは後で別ノートに起こせばいいので、まずは「捨てないで置いておく」だけ。
④ 習慣・体調の記録
睡眠時間、運動したか、飲んだ薬。1行の箇条書きで構いません。数か月分たまると、体調の波と生活の関係が見えてきます。
⑤ アイデアの受け皿
思いついたけどまだ形にならない考えを放り込みます。ここで前回の内部リンクが効いてきます。
[[ブログのネタ]] にできそう: Obsidianの続け方について書く
こう書いておくと、「ブログのネタ」ノート側にバックリンクとして自動でたまっていきます。毎日のメモが、勝手にテーマ別に集まっていくわけです。デイリーノートと内部リンクは、セットで使うと効果が何倍にもなります。
「書くことがない日」の乗り切り方
続けるうえで一番の敵は、書くことが思いつかない日です。3つだけコツを挙げます。
- 1行でも開いたら勝ち: 「特になし」だけでも構いません。開く習慣さえ切らさなければ、書きたい日にちゃんと書けます
- 見出しを埋めようとしない: テンプレートの見出しは「書いてもいい場所」であって「埋めるべき欄」ではありません。空欄のまま残して大丈夫です
- 完璧に書こうとしない: デイリーノートは下書きです。誤字も箇条書きの断片も気にしないでください。清書したくなったら、そのとき別ノートに起こせば済みます
毎日書けなくても問題ありません。週に3日でも、1年たてば150枚のノートが残ります。
たまったノートをどう見返すか
デイリーノートの唯一の弱点は、書くのは簡単でも見返すのが難しいことです。3か月分たまったノートを1枚ずつ開いて読み返す人は、まずいません。
現実的な対策は2つあります。
ひとつは週に一度だけ見返す時間を作ること。日曜の朝に1週間分を眺めて、大事なことだけ別ノートに書き出す。これだけでデイリーノートは「書きっぱなしの置き場」から「使える記録」に変わります。
もうひとつはAIに要約させることです。1週間分のノートをまとめて渡して「今週の要点とやり残したタスクを出して」と頼めば、見返しの手間はほぼゼロになります。当ブログではこの仕組みの作り方も扱う予定です。
→ 【近日公開(10/31予定): AIでObsidianのノートを要約・週次レビュー自動化】
なお、カレンダーで日付を選んでデイリーノートを開けるようにする定番プラグインもあります。こちらはプラグインの記事でまとめて紹介します。
よくある質問
Q. 過去の日付のデイリーノートは作れますか?
A. 作れます。日付の名前でノートを新規作成すれば、デイリーノートとして同じフォルダに置けます。カレンダー系のプラグインを使うと、過去日をクリックするだけで作れるようになります。
Q. デイリーノートが増えすぎて他のノートが埋もれませんか?
A. 「新規ファイルの場所」で専用フォルダを指定しておけば大丈夫です。日付ノートはそこにまとまり、普段のノート一覧はすっきりしたままになります。
Q. スマホからも書けますか?
A. 書けます。むしろ思いついたことをその場でメモするなら、スマホのほうが出番が多いくらいです。PCとの同期方法は同期の記事で解説します。
Q. 日記アプリを別に使っているのですが、乗り換えるべきですか?
A. 無理に乗り換えなくて大丈夫です。デイリーノートの強みは、日記そのものよりも「日記からリンクを伸ばせること」にあります。日記単体で満足しているなら現状維持でよく、他のメモと結びつけたくなったら移ってくるくらいがちょうどいいです。
まとめ: 「どこに書くか」を考えない仕組み
- デイリーノートは今日の日付のノートを自動で用意してくれる機能。書く場所を毎回決めなくていいのが本質
- 設定は「新規ファイルの場所」「日付の書式」「テンプレートファイルの場所」の3つだけ。日付の書式は
YYYY-MM-DDのままでOK - テンプレートで見出しを3つ入れておくと、真っ白なページに固まらずに済む
- 使い方は日記・業務日報・読書メモ・習慣記録・アイデアの受け皿。1つ選べば十分
- 書くことがない日は「特になし」でいい。開く習慣を切らさないほうが大事
- 毎日のメモから
[[ ]]でリンクを伸ばすと、テーマ別に情報が自動でたまっていく
メモが毎日たまり始めると、次に気になるのは「これ、どう整理すればいいんだろう」です。次回は、多くの人が悩むタグとフォルダの使い分けをはっきりさせます。
→ 次に読む: 【近日公開(9/5予定): Obsidianのタグとフォルダの使い分け】
→ Obsidian記事の全体像: Obsidianの使い方完全ガイド
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