突然、あなたのスマホや固定電話に「+44」から始まる電話番号が表示され、「これってどこの国?もしかして国際詐欺では?」と不安を感じてこの記事を開いたあなたへ。特に、国際電話に馴染みがなく、ご自身やご家族の安全を心配されている方は要注意です。
結論からお伝えすると、「+44」はイギリス(英国)の国番号です。しかし、心当たりのない+44からの電話番号のほとんどは、実は高額請求や詐欺を狙った迷惑電話の危険を伴います。
この記事を読むことで、あなたは以下の大切な知識と対策を完璧に身につけることができます。
- +44の真の正体と、詐欺師が使う巧妙な「国際ワン切り詐欺」の手口。
- 高額請求や詐欺被害から身を守るための「出ない」「かけ直さない」以外の正しい行動。
- スマホ・固定電話で誰でも簡単にできる、国際電話の着信拒否設定。
この記事は中学生でも理解できるように分かりやすく解説しています。最後まで読んで、もう二度と不審な+44/電話番号からの着信に悩まされない「安心」を手に入れましょう。
【+44/電話番号】の正体と心当たりのない着信の危険性
結論:+44はイギリスの国番号ですが、その表示の多くは発信元を偽装した詐欺によるものであり、折り返し電話をさせようとする「国際ワン切り詐欺」に特に注意が必要です。
見知らぬ+44から電話番号が光っているのを見て、ドキッとされたかもしれません。まずは、この+44という数字が国際電話においてどんな意味を持っているのか、そしてどのような危険が潜んでいるのかを正しく理解しましょう。
+44が教えてくれること:どこの国からの着信か
国際電話の電話番号は、最初に「+」または「00」といった記号と、国番号から始まります。この国番号を見ることで、着信が地球上のどこから発信されているのかを知ることができます。
例えば、私たち日本にかかってくる国際電話番号の国番号は次の通りです。
| 国名 | 国番号 | 電話番号の例 |
| イギリス(英国) | +44 | +44 20 7946 XXXX |
| 日本 | +81 | +81 90 XXXX XXXX |
| アメリカ・カナダ | +1 | +1 312 XXX XXXX |
このように、+44から始まる電話番号は、イギリスからの国際電話であることを示しています。本来はイギリス国内の企業や個人からの連絡であるはずです。
本当にイギリスからの電話?詐欺の電話番号悪用の手口
「+44」はイギリスの国番号だとわかりましたが、電話番号が悪用されているケースが非常に多く、それが大きな問題となっています。
近年、特殊詐欺グループは、実際に海外から電話をかけているわけではありません。彼らはIP電話や専用のアプリを使い、発信元を偽装する技術(なりすまし)を使っています。その結果、日本国内から発信しているにもかかわらず、+44や+1といった国際電話番号が表示されてしまうのです。
この手口は巧妙で、電話番号の最初の数桁だけを操作し、残りの数字を日本の実在する警察署や銀行の電話番号と似せてくることもあります。
事例:
ある地域で、+44から始まる電話番号なのに、電話に出ると日本語で「こちらは〇〇警察署の者ですが、あなたの口座が不正利用されています」といった詐欺の連絡があったと報告されています。このように、国番号と話している内容が一致しない場合は、詐欺の可能性が極めて高いと判断できます。
なぜあなたに?「国際ワン切り詐欺」の恐ろしい目的
心当たりのない+44/電話番号からの着信で最も多い手口の一つが「国際ワン切り詐欺」です。
ワン切りとは、電話を数回鳴らすだけですぐに切るという手口です。
彼らの恐ろしい目的は、あなたに折り返し電話をさせることにあります。もしあなたが「誰からの電話だろう?」と気になって+44の番号に折り返し電話をかけてしまうと、以下の2つの危険にさらされます。
- 高額な国際通話料の請求: 相手は通話料が高くなるよう設定しており、話した時間に応じて多額の料金が請求されます。
- 新たな詐欺のターゲット: 折り返したことで「この電話番号は生きている(使われている)」と認識され、別の詐欺リストに加えられてしまう危険性があります。
+44/電話番号に限らず、国際電話番号からのワン切りには、絶対に折り返し電話をしないように気をつけましょう。
実はこれが多い!本当にイギリスからかかってくる理由
国際電話の多くは詐欺の可能性がありますが、もちろん、本当にイギリスから正当な用件で電話番号に連絡がくることもあります。
心当たりのある着信の例としては、以下のようなケースが考えられます。
- 海外通販サイトのカスタマーサポート: イギリスのECサイトで買い物をしており、注文内容や配送について確認の電話がかかってくる場合。
- 海外留学中の家族や知人: 家族や友人がイギリスに留学・駐在しており、現地の電話番号から連絡をしてきている場合。
- 国際的なビジネスの取引先: 会社でイギリスの企業とやり取りがある場合。
本当に心当たりのある場合は、着信があった電話番号を事前に確認し、安全だと確信してから対応することが大切です。
知らない【+44/電話番号】の正しい対策と安心な設定
結論:心当たりのない+44/電話番号からの着信には絶対に出ず、かけ直さず、スマートフォンや固定電話で国際電話の着信拒否設定を行うことが最も有効な対策です。
+44/電話番号の着信に対して不安を感じる必要はありません。正しい知識と対策方法さえ知っておけば、詐欺や迷惑電話を簡単に防ぐことができます。具体的な対策と着信拒否の設定方法を確認しましょう。
基本の行動:絶対に「出ない」「かけ直さない」を徹底
+44など、国際電話番号からの見知らぬ着信に対する最も重要な対策は、「出ない」、そして「かけ直さない」を徹底することです。
もし、誤って電話に出てしまった場合でも、すぐに相手の言うことに耳を貸さず、無言で電話を切ってください。相手はあなたの声を聞いて、さらに詐欺を仕掛けてくる可能性があります。
また、折り返し電話は高額請求のリスクがあります。本当に必要な連絡であれば、相手はメッセージを残すか、別の手段(メールなど)で必ず連絡してくるはずです。
着信後30秒で危険度を見分ける電話番号検索術
+44/電話番号からの着信があったとき、「詐欺かどうかわからない」と迷うのは当然です。そんな時は、着信後30秒でできる簡単な「危険度チェック」をおすすめします。
- 着信履歴を確認する: 電話番号を長押しするなどしてコピーします。
- 検索サイトで調べる: コピーした電話番号をGoogleやYahoo!などの検索窓に貼り付けます。
- 検索キーワードを追加する: 電話番号の後ろに「迷惑」「詐欺」「+44 (番号)」といったキーワードを加えて検索します。
もし、その電話番号が詐欺や迷惑行為で使われている場合、他の被害者がインターネット上に注意喚起を書き込んでいるケースがほとんどです。検索結果のトップに「詐欺です」「怪しい電話番号」といった情報が出てきたら、迷わず無視して問題ありません。
最後の砦!スマホ・固定電話での国際電話ブロック設定
心当たりのない+44/電話番号からの着信を完全にシャットアウトしたいなら、国際電話の着信拒否設定が最も効果的です。
スマホ(iPhone/Android)の場合
携帯電話キャリア(ドコモ、au、ソフトバンクなど)の迷惑電話対策サービスや、スマートフォン本体の設定を利用できます。
- iPhone: 「設定」→「電話」→「不明な発信者を消音」をオンにすると、連絡先に登録されていない番号からの着信は通知されずに留守番電話に転送されます。
- Android: 「電話アプリ」の設定から「ブロックした番号」→「不明な発信者をブロック」をオンにします。
さらに、迷惑電話対策アプリを使うと、+44を含む世界中の詐欺電話番号データベースと照合し、着信時に警告を出したり、自動でブロックしたりしてくれます。
固定電話の場合
固定電話には、契約している電話会社が提供する国際電話の着信拒否サービスがあります。
- 国際電話不取扱受付センター(0120-210-364): NTTなどが共同で提供している無料のサービスで、ウェブサイトや電話から簡単に申し込みができます。この設定をすれば、すべての国際電話番号からの着信をブロックできます。+44/電話番号からの着信に悩んでいる方は、ぜひ利用を検討しましょう。
家族を守るために知っておきたい詐欺の最新パターン
+44/電話番号を悪用した詐欺のターゲットは、特にご高齢の方や、国際電話に慣れていない方です。家族の安心を守るためにも、以下の詐欺の最新手口を共有しておくことが大切です。
| 詐欺の最新パターン | 相手が名乗る人物・機関 | 騙しの文句 |
| 金融機関なりすまし | 銀行員、クレジットカード会社 | 「あなたの口座が不正利用されています。暗証番号を教えてください」 |
| 公的機関なりすまし | 警察官、年金事務所、税務署 | 「還付金があります」「あなたの逮捕状が出ている」といった不安を煽る内容 |
| 国際郵便なりすまし | 宅配業者 | 「国際郵便の送料が未払いのため、このままでは荷物が届きません」 |
詐欺師は、お金や個人情報について聞かれたら、すぐに電話を切ることがほとんどです。大切なのは、「一度電話を切り、自分で調べてから、折り返し電話をする」というルールを家族全員で徹底することです。
+44からのSMSにも注意!電話番号を使ったフィッシング
+44/電話番号が使われるのは電話だけではありません。SMS(ショートメッセージサービス)でも、詐欺メッセージが送られてくることがあります。これを「フィッシング詐欺」と呼びます。
メッセージの内容は「あなたの+44の番号が不正に使われています」や「宅配便の再配達の手続きをしてください」といったものが多く、URL(インターネットのアドレス)が貼り付けられています。
このURLをクリックすると、個人情報やクレジットカード情報を入力させる偽のウェブサイトに誘導されてしまいます。+44など、見知らぬ国際電話番号からのSMSに記載されたURLには、絶対に触れないように強く警告します。メッセージを無視して削除するのが最も安全な対策です。
まとめ
この記事では、+44/電話番号の正体と、その電話番号が悪用されている現状、そして具体的な対策について解説しました。
重要なポイントをもう一度確認しましょう。
- +44はイギリスの国番号ですが、詐欺に使われることが急増しています。
- 心当たりのない+44からの着信には、絶対に「出ない」「かけ直さない」。
- 固定電話は「国際電話不取扱受付センター」で着信拒否設定をすれば安心です。
備えあれば憂いなしです。この記事でご紹介した対策を実践し、+44から始まる不審な電話番号から、あなたの大切な情報を守りましょう。
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