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お名前.comのPHPを7.4から8.4に変更する手順|php2shell対応

お名前.comのPHPを7.4から8.4に変更する手順|php2shell対応

お名前.com レンタルサーバー(RSプラン)のPHPバージョンは、コントロールパネルの「高度な設定」→「PHP」→「PHPバージョン」の「変更」で 8.4 を選び、注意事項にチェックを入れて「変更する」を押せば切り替わります。操作は1分ほどです。ただし、2026年10月22日時点の 8.4 は 8.4.21 で、PHP公式の修正版 8.4.27 より前のため、php.ini の緩和策と続報の確認も必要です。

この記事は、2026年10月21日にPHP公式が公表した重大な脆弱性2件(CVE-2026-109618・CVE-2026-109619、通称 php2shell)への対応として、当サイト(satimo.org)の運営者が2026年10月22日に実際に行った操作の記録です。脆弱性そのものの内容と影響範囲は、PHPの重大脆弱性php2shellは自分のサイトも対象?修正版と確認手順で解説しています。

【結論】

  • 手順:高度な設定 → PHP → PHPバージョンの「変更」→ 8.4 を選択 → 注意事項にチェック → 「変更する」。サーバー単位の切り替えで、同じサーバーの全ドメインに反映されます。
  • 注意:2026年10月22日時点の 8.4 は 8.4.21 で、修正版(8.4.27)より前です。バージョンを変えただけでは脆弱性は残ります。
  • つなぎ:同じ画面の「php.ini編集」で session.upload_progress.enabled = 0 を追加しました。PHP公式は「完全な緩和策はない」としており、お名前.com が修正版を配布するまでのつなぎです。
目次

変更する前に確認したこと

  • 対象:画面はお名前.com レンタルサーバー RSプランのものです。仕様ページでは PHP 7.4〜8.5 が提供されています。他社のサーバーは各社の公式の案内を確認してください。
  • バックアップ:BackWPup などのプラグインで WordPress のファイルとデータベースを保存します。お名前.com にも Webデータ・データベースなどを14日間自動保存する機能があります(自動バックアップ機能について)。
  • 互換性:テーマ・プラグインが変更先のバージョンに対応しているかを各提供元で確認します。お名前.com の仕様ページでは、一部のテーマ(BuryBury、Ocean、One、Petit、Sunset)は PHP 8.0〜8.5 で使えないと案内されています(サーバーのスペック)。
  • サーバー単位の切り替え:同じサーバーの全てのドメインに反映されます。別のサイトも動かしている場合は、そのサイトも同時に変わります。

手順1〜3:PHPバージョンを 7.4 から 8.4 に変更する

お名前.com のご利用ガイド「PHPのバージョンを切り替える」と同じ流れです。

手順1:「高度な設定」→「PHP」を開く

レンタルサーバーのコントロールパネルにログインし、左メニューの「高度な設定」をクリックして、上部のタブから「PHP」を開きます。「PHPバージョン」欄に現在のバージョンが表示されます。当サイトは 7.4 でした。

お名前.com レンタルサーバーのコントロールパネルで「高度な設定」→「PHP」タブを開き、PHPバージョン欄に 7.4 と表示されている画面
PHPバージョン欄の右にある「変更」を押します(アカウント名などは加工で消しています)

手順2:「変更」→ 8.4 を選んで「変更する」

「PHPバージョン」欄の右側の「変更」をクリックすると、「PHPバージョンの変更」ダイアログが開きます。プルダウンで 8.4 を選び、注意事項を読んでから「上記の注意事項を確認しました」にチェックを入れ、「変更する」をクリックします。

「PHPバージョンの変更」ダイアログでバージョンに 8.4 を選び、「上記の注意事項を確認しました」にチェックを入れた状態
バージョンを選び、注意事項にチェックを入れて「変更する」

手順3:「PHPのバージョンを変更しました!」を確認する

「PHPのバージョンを変更しました!」と表示されれば完了です。「閉じる」を押すと、「PHPバージョン」欄が 8.4 に変わっています。

「PHPのバージョンを変更しました!」と表示され、背後のPHPバージョン欄が 8.4 に変わった画面
変更完了の表示。PHPバージョン欄が 8.4 になります

手順4:変更後にサイトを確認する

変更後、WordPress の管理画面で「ツール」→「サイトヘルス」→「情報」タブ →「サーバー」を開きました。Webサーバーや PHP の設定が表示される画面です(WordPress.org 日本語:サイトヘルス画面)。当サイトの表示は次のとおりです。

項目表示
PHP バージョン8.4.21
PHP SAPIlitespeed
Web サーバーApache

続けてトップページ・記事・固定ページ・カテゴリー一覧・REST API・サイトマップを開き、エラー表示がないことを確認しました。サイトヘルスのステータスも「良好」でした。

ただし 8.4.21 は修正版 8.4.27 より前なので、脆弱性はまだ残っています。なお、PHP公式は影響を受ける環境として LiteSpeed も挙げています(PHP公式のセキュリティアドバイザリ)。

PHP公式によると、8.1 以前は PHPプロジェクトからの更新がなく、修正版が出ているのは 8.2〜8.5 の系列です。お名前.com は過去にも提供中の系列を更新しています(例:2024年3月のRSプランのPHPバージョンアップのお知らせで 8.1.17 → 8.1.27 など)。今回の修正版の配布と時期は、2026年10月22日時点でお名前.com のお知らせに記載がありませんでした。なお、10月22日12:00〜21:00 に RS プランを含む「【緊急】サーバーメンテナンス」(システムの保守作業・収容ホストの再起動を伴う)のお知らせが出ています。PHP の更新とは書かれていません。終了後にサイトヘルスでPHPのバージョンを確認し、この記事に追記します。

なお、mixhost やカラフルボックスのように、PHP のバージョン番号を変えずに修正を適用したと告知する会社もあります。お名前.com には告知がないため、8.4.21 という表示だけでは適用の有無を判断できません。各社の告知はPHP脆弱性php2shell、各社の対応状況まとめ【毎日更新】で確認できます。

手順5:php.ini に緩和策を1行追加する

つなぎとして、PHP公式の緩和策のうち session.upload_progress.enabled=0 を設定しました。PHP公式は php.ini などで設定し、ini_set() や .user.ini には頼らないよう書いています。お名前.com のガイドには、この php.ini が読み込まれる時点(公式のいう「リクエスト解析の前に効く設定」に当たるか)の記載はありません。手順はご利用ガイド「php.iniを編集する」と同じです。

  1. 同じ「PHP」タブの「php.ini編集」の右側にある「内容を編集」をクリックします。
  2. 表示された入力欄に session.upload_progress.enabled = 0 を1行書きます(当サイトは未設定の状態からこの1行だけを追加)。
  3. 注意事項を読み、「上記の注意事項を確認しました」にチェックを入れて「編集する」をクリックします。
  4. 「php.iniを編集しました!」と表示されれば完了です。「php.ini編集」欄に書いた内容が表示されます。
「php.iniの編集」ダイアログの入力欄に session.upload_progress.enabled = 0 を1行入力し、注意事項にチェックを入れた状態
php.ini の編集画面。入力後に「編集する」を押します

注意事項には「誤って編集を行うとホームページの表示に影響が出る可能性があります」「この操作は取り消せません」とあります。既存の記述がある場合は控えてから作業します。

編集後のPHPタブ。PHPバージョン欄が 8.4、php.ini編集欄に session.upload_progress.enabled = 0 と表示されている画面
編集後は「php.ini編集」欄に追加した1行が表示されます

この php.ini もサーバーの全ドメインに反映されます(お名前.com のガイド)。変更後もサイトは正常に表示されました。

この緩和策には限界があります。PHP公式は、この設定は確認済みの経路を防ぐだけで「完全な緩和策はなく、更新が唯一の安全な選択」としています。設定後の全ワーカー再起動も求めていますが、お名前.com のガイドには、利用者がPHPのプロセスを再起動する手順も、反映のタイミングも書かれていません。phpinfo を置いていない当サイトの環境では、この値が実際に効いているかを直接確認できていません。確認する場合は、確認後すぐに削除する前提で phpinfo() を一時的に置き、session.upload_progress.enabled の Local Value と Master Value が Off になっているかを見ます。

追加したのはこの1行だけです。ほかの緩和策はPHPの重大脆弱性php2shellの解説記事にまとめています。

注意:サポートが終了したバージョンには戻せない

変更ダイアログの注意事項には「サポート提供が終了したバージョンは新たにご選択いただくことができません」「一度他のバージョンへ変更した場合は、再度サポート提供が終了したバージョンにご変更いただくことはできかねます」と書かれています。

変更前の 7.4 は、PHP公式では2022年11月28日にサポートが終了しています(PHP公式:サポートが終了したバージョン)。お名前.com の対象バージョンはダイアログの「対象バージョンはこちら」で案内されています。表示が崩れても戻せない場合があるため、バックアップと互換性の確認を済ませてから変更してください。

よくある質問

お名前.com で PHP を 8.4 に変えれば、php2shell の脆弱性は直りますか?

2026年10月22日時点では直りません。当サイトで確認した 8.4 は 8.4.21 で、PHP公式の修正版 8.4.27 より前でした。お名前.com が修正版を配布するまでは脆弱性が残るため、php.ini の緩和策とお知らせの確認を続けます。

PHPバージョンはドメインごとに変えられますか?

RSプランのコントロールパネルでは変えられません。PHPバージョンはサーバー単位の切り替えで、そのサーバーに設定されている全てのドメインに反映されます。

8.4 に変えたあと、7.4 に戻せますか?

戻せない場合があります。変更ダイアログの注意事項には、一度他のバージョンへ変更すると、サポート提供が終了したバージョンには再度変更できないと書かれています。対象のバージョンはダイアログの「対象バージョンはこちら」で確認できます。

php.ini に session.upload_progress.enabled = 0 を書けば安全ですか?

安全にはなりません。PHP公式は、この設定は確認済みの経路を防ぐだけで、完全な緩和策はなく更新が唯一の安全な選択だとしています。修正版が配布されるまでのつなぎです。

あわせて読みたい:PHPの脆弱性修正はなぜ前日に予告された?事前告知のしくみと前例

あわせて読みたい:他社レンタルサーバーのPHP脆弱性への対応状況一覧

まとめ

  • PHP は「高度な設定」→「PHP」→「変更」で切り替えます。サーバー単位で全ドメインに反映されます。
  • 2026年10月22日時点の 8.4 は 8.4.21 で、修正版 8.4.27 より前です。
  • つなぎに php.ini へ session.upload_progress.enabled = 0 を追加しました(完全な緩和策ではありません)。
  • サポート終了版には戻せない場合があるため、バックアップと互換性の確認が先です。

お名前.com が修正版を配布したら、サイトヘルスで PHP バージョンが 8.4.27 以降になったかを確認します。脆弱性の全体像はPHPの重大脆弱性php2shellは自分のサイトも対象?修正版と確認手順、国内で公表されたサイバー攻撃の事例は2026年 国内の情報漏えい・サイバー攻撃一覧にまとめています。

参考(確認日:2026年10月22日)

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