AWS Certified CloudOps Engineer – Associate(SOA-C03)の問題集を解いていると、「今はどの分野を勉強しているのか」「苦手な分野を十分に練習できているのか」が分かりにくいことがあります。
問題数を多くこなしていても、特定の分野へ偏っていれば、SOA-C03の出題範囲を均等に学べているとは限りません。そこで今回は、GitHubで公開されているSOA-C03の問題398問を、AWS公式試験ガイドの5分野へ分類しました。
分類した結果、分野1の「監視・ログ・性能最適化」は106問と最も多く、分野3の「デプロイ・プロビジョニング・自動化」は50問にとどまりました。公式配点では両方とも22%ですが、問題集に含まれる割合には大きな差があります。
この記事では、SOA-C03の398問をどのような基準で分類したのか、各分野に何問あったのか、問題集の偏りを勉強へどう活かせばよいのかを解説します。
本記事の集計について
本記事の分類は、AWSまたは問題集の作成者が付けた公式分類ではありません。2026年7月時点で確認した398問を、AWS公式試験ガイドのタスクと各問題の主な目的に基づいて独自に分類しています。また、問題文、選択肢、正答の全文は掲載していません。
AWSは、認定試験で現在の職務に必要な技術やサービスを扱うため、試験ガイドを定期的に見直しています。試験へ反映される変更は、原則として少なくとも1か月前に改訂履歴で公開されます。
SOA-C03の試験ガイドも2026年6月1日にバージョン1.1へ更新されました。問題集の内容だけでなく、受験前に最新の公式試験ガイドと改訂履歴を確認することが大切です。
SOA-C03の出題範囲や5分野の詳しい勉強方法を先に確認したい方は、以下の記事をご覧ください。
SOA-C03の出題範囲と勉強方法|5分野の配点と対策を解説
SOA-C03の398問を分類した目的
398問を分類した目的は、問題集に含まれる分野の偏りを見えるようにし、SOA-C03の勉強方法を調整するためです。
問題集を最初から順番に解くだけでも知識は増えます。しかし、どの分野を何問解いたのかが分からなければ、「たくさん解いたのに、試験範囲の一部が手つかずだった」という状態になりかねません。
問題集だけでは学習の偏りが分かりにくい
問題集に出題分野の表示がない場合、問題数を重ねても学習の偏りに気づきにくくなります。
たとえば100問を解いたとしても、そのうち40問がCloudWatchやCloudTrail、30問がVPCやRoute 53に関する内容であれば、監視とネットワークへ大きく偏っています。
一方、CloudFormation、AWS Systems Manager、EventBridgeなどを扱う問題が少なければ、分野3の自動化は十分に練習できていない可能性があります。
私自身、問題を番号順に見ている段階では、分野ごとの量にここまで差があるとは分かりませんでした。分類して一覧にしたことで、分野3が少なく、分野1・4・5が多い構成だと初めて把握できました。
問題集を使うときは、解いた総数だけでなく、どの分野を何問解いたかまで確認することが重要です。
分野別の正答率を確認できるようにしたかった
問題を分類すると、分野別の正答率を計算できるようになります。
総合正答率が75%だったとしても、すべての分野で同じ程度に正解できているとは限りません。
具体例として、次の結果を考えてみましょう。
| 分野 | 正答率 |
|---|---|
| 分野1:監視・ログ | 82% |
| 分野2:信頼性 | 74% |
| 分野3:自動化 | 48% |
| 分野4:セキュリティ | 80% |
| 分野5:ネットワーク | 78% |
総合では悪く見えなくても、分野3には明確な弱点があります。この状態で問題を無作為に解き続けると、得意な分野ばかりが繰り返し出て、弱点の改善が遅れるかもしれません。
そこで、398問を分類したデータを使い、分野別の絞り込み、正答率の表示、不正解問題の復習ができる個人用学習サイトも作成しました。
分類は、問題を整理するためだけの作業ではありません。苦手分野を数字で見つけ、勉強する順番を決めるための土台になります。
公式配点と問題集の構成を比較したかった
SOA-C03の公式配点と、問題集に含まれる問題の割合が一致しているとは限りません。
AWS公式試験ガイドに記載された配点は次のとおりです。
| 出題分野 | 公式配点 |
|---|---|
| 分野1:モニタリング、ログ記録、分析、修復、パフォーマンスの最適化 | 22% |
| 分野2:信頼性と事業の継続性 | 22% |
| 分野3:デプロイ、プロビジョニング、オートメーション | 22% |
| 分野4:セキュリティとコンプライアンス | 16% |
| 分野5:ネットワークとコンテンツ配信 | 18% |
分野1から分野3までは、いずれも22%です。したがって、公式配点を基準にすれば、この3分野には同程度の学習時間を確保する必要があります。
AWS公式試験ガイドでは、この割合を採点対象となる試験内容に対する各分野の比重として示しています。ただし、試験ガイドに掲載されたタスクや対象サービスは、実際の出題内容を完全に網羅するものではありません。
そのため、本記事の問題数との比較は、本試験の出題数を予測するものではなく、問題集の学習傾向を把握するための目安です。
また、AWSは公開問題集や市販教材に対して、公式配点と同じ割合で問題を収録するよう求めているわけではありません。
問題集の割合と公式配点を比べることで、「問題集を解くだけでは不足しそうな分野」を見つけられます。
参考:AWS Certified CloudOps Engineer – Associate(SOA-C03)試験ガイド
分類対象とした398問について
今回分類したのは、GitHubで公開されているSOA-C03向けの練習問題です。
ただし、本記事の目的は問題そのものを紹介することではありません。どの出題分野に属する問題が多いのかを集計し、SOA-C03の勉強へ活かすことにあります。
GitHubで公開されている問題集を対象にした
分類対象は、DitectrevがGitHubで公開している「AWS-Certified-CloudOps-Engineer-Associate-SOA-C03-Practice-Tests-Exams-Questions-Answers」です。
2026年7月に本記事の分類用データへ取り込んだ398問について、問題番号ごとに問題文、選択肢、正答として示されている内容を確認しました。
GitHub上の内容は更新される可能性があるため、現在のリポジトリの問題数と一致しない場合があります。
記事内では、以下の情報だけを扱います。
- 確認した問題数
- 独自に分類した出題分野
- 関連するAWSサービス
- 分野ごとの集計結果
- 公式配点との比較
- 勉強へ活かす方法
問題文、選択肢、正答一覧は掲載しません。
分類時点では398問を確認した
今回の集計対象は398問です。
GitHubのリポジトリは更新される可能性があります。そのため、読者が確認した時点では、問題数、問題文、正答、並び順などが変わっている場合があります。
本記事の「398問」という数字は、2026年7月に分類作業を行った時点のものです。将来の問題数を保証するものではありません。
また、398問を解けば本試験で出る内容をすべて学べる、という意味でもありません。
AWS公式の対象サービス一覧にも、掲載内容は完全な一覧ではなく、変更される可能性があると明記されています。
分類結果はAWS公式のものではない
今回の分類は、AWSが付与した公式タグではありません。
対象の問題集にも、各問題が「分野1」「分野3」といった形で整理されているわけではありませんでした。そのため、AWS公式試験ガイドを基準にしながら、問題が主に確認している知識を判断しています。
たとえば、CloudWatchアラームが登場する問題でも、問いの中心がIAM権限の不足であれば分野4へ分類する場合があります。
同じ問題を別の人が分類した場合、主分類が異なる可能性はあります。特に、監視と自動化、セキュリティとネットワークのように、複数分野が関係する問題は判断が分かれやすいでしょう。
そのため、本記事の数字は「AWSによる公式の内訳」ではなく、問題集の学習傾向を調べるための独自分析としてご覧ください。
398問をどのように分類したか
分類では、AWS公式試験ガイドにある5つのコンテンツ分野と、各分野に定められたタスクを基準にしました。
単に問題文へ登場したAWSサービスで決めるのではなく、正答を選ぶために中心となる知識を優先しています。
AWS公式の5つの出題分野を基準にした
SOA-C03の公式試験ガイドには、5分野と各分野のタスクが示されています。
分類時に使用した主な判断軸は次のとおりです。
| 分野 | 主な判断軸 |
|---|---|
| 分野1 | 監視、ログ、アラーム、障害分析、修復、性能改善 |
| 分野2 | 拡張性、高可用性、バックアップ、復元、災害復旧 |
| 分野3 | リソース作成、CloudFormation、展開、自動化 |
| 分野4 | IAM、暗号化、セキュリティ検出、準拠 |
| 分野5 | VPC、DNS、通信経路、接続障害、配信 |
たとえば、EC2のメモリ使用率を収集する方法を問う内容なら分野1、RDSの可用性や復旧を問う内容なら分野2に分類します。
CloudFormationの失敗原因や、Systems Managerによる定型作業の自動化は分野3です。IAMポリシー、KMS、Organizationsによる制御は分野4、VPC、Route 53、CloudFrontなどの通信や配信は分野5としました。
問題の主な目的から一次分類を決めた
一つの問題に複数のAWSサービスが登場しても、サービスの数だけで分類していません。
問題を解くうえで、どの知識が最も重要かを確認し、一次分類を決めました。
例として、次のような架空の問題を考えます。
EC2から暗号化されたS3オブジェクトを取得しようとしたところ、アクセスが拒否された。EC2にはS3の読み取り権限が設定されている。
この場合、EC2とS3が登場していますが、中心となるのはIAMとKMSの権限です。したがって、一次分類は分野4になります。
別の例として、CloudWatchアラームをきっかけにLambdaを実行し、異常なリソースを修復する内容なら、監視を中心に問うのか、自動化の仕組みを中心に問うのかを確認します。
問題の主語や登場サービスではなく、正答を導く中心的な知識で判断した点が今回の分類方法の特徴です。
複数分野に関係する問題には副分類を付けた
SOA-C03の問題は、きれいに一つの分野へ分けられるものばかりではありません。
実際のAWS運用でも、監視、権限、ネットワーク、自動化は互いに関係しています。
たとえば、CloudWatchで異常を検知し、EventBridgeからSystems Manager Automationを実行する内容は、次の2分野に関係します。
- 一次分類:分野1の監視・修復
- 副分類:分野3の自動化
同じように、VPCエンドポイントへ接続できない原因がセキュリティグループではなくIAMポリシーにある場合、分野5と分野4の両方が関係するでしょう。
集計表では一次分類だけを1問として数えています。副分類は、関連する知識を記録するために使いました。
この方法には注意点があります。一次分類だけを集計すると、問題の中で副次的に問われている分野は数字へ表れません。
したがって、問題数の少ない分野が、問題集内でまったく扱われていないという意味ではありません。
分類の確信度も記録した
分類時には、判断の確信度も記録しました。
- 高:中心となる出題分野が明確
- 中:複数分野に関係するが、主目的を判断できる
- 要確認:主分類の判断が難しい
398問のうち、多くは中心分野を明確に判断できました。一方、監視と自動化、信頼性とネットワークなどを組み合わせた問題では、別の分類も考えられます。
分類結果を使う目的は、問題を一つの箱へ完璧に分けることではありません。学習量の偏りを見つけることなので、判断が難しい問題については副分類も参照する方が実用的です。
SOA-C03の398問を分類した結果
398問を一次分類で集計した結果は次のとおりです。
| 出題分野 | 問題数 | 398問に占める割合 | 公式配点 | 割合の差 |
|---|---|---|---|---|
| 分野1:監視・ログ・性能最適化 | 106問 | 26.6% | 22% | +4.6ポイント |
| 分野2:信頼性と事業継続 | 73問 | 18.3% | 22% | -3.7ポイント |
| 分野3:デプロイと自動化 | 50問 | 12.6% | 22% | -9.4ポイント |
| 分野4:セキュリティとコンプライアンス | 82問 | 20.6% | 16% | +4.6ポイント |
| 分野5:ネットワークと配信 | 87問 | 21.9% | 18% | +3.9ポイント |
| 合計 | 398問 | 100% | 100% | — |
最も多かったのは分野1の106問、最も少なかったのは分野3の50問でした。
公式配点では両方とも22%です。しかし、今回の問題集では分野1が分野3の2倍を超えています。
この結果から、問題集の問題数だけを基準に勉強すると、分野3の学習が不足する可能性があると分かります。
分野1は106問で最も多かった
分野1は106問で、全体の26.6%を占めました。
公式配点は22%なので、問題集の割合は4.6ポイント多くなっています。
分類した内容には、次のような題材が多く含まれていました。
- CloudWatchメトリクス
- CloudWatch Logs
- CloudWatchアラーム
- AWS CloudTrail
- 通知と自動修復
- EC2、EBS、S3、RDSの性能確認
SOA-C03はCloudOpsエンジニア向けの試験なので、監視や障害対応の問題が多いこと自体は不自然ではありません。
ただし、「この問題集で26.6%だから、本試験でも分野1が26.6%出る」とは言えません。AWS公式が示している配点は22%です。
問題集では監視分野を多く練習できますが、学習計画を立てる際は公式配点へ戻して考えましょう。
分野2は73問だった
分野2は73問で、全体の18.3%でした。
公式配点の22%より3.7ポイント少ない結果です。
主に分類された内容は次のとおりです。
- EC2 Auto Scaling
- Elastic Load Balancing
- RDS Multi-AZ
- バックアップと復元
- スナップショット
- S3バージョニング
- 災害復旧
- RTOとRPO
分野2では、可用性とバックアップを混同しないことが重要です。
たとえば、RDS Multi-AZは障害時の切り替えに備える仕組みですが、利用者が誤って削除したデータを過去の状態へ戻すための機能ではありません。
誤操作から復元するには、自動バックアップやスナップショットなどが必要です。
問題集では73問ありますが、公式配点を基準にすると、分野1や分野3と同じ22%です。分野2が得意でない場合は、問題集に含まれる数だけで十分と判断せず、公式資料や操作練習で補う必要があります。
分野3は50問で最も少なかった
分野3は50問で、全体の12.6%にとどまりました。
公式配点は22%なので、差はマイナス9.4ポイントです。5分野の中で、公式配点との差が最も大きくなっています。
分野3で扱う主な内容は次のとおりです。
- AMIとコンテナイメージ
- EC2 Image Builder
- AWS CloudFormation
- AWS CDK
- CloudFormation StackSets
- AWS Resource Access Manager
- AWS Systems Manager
- AWS Lambda
- Amazon EventBridge
- Terraform
- Git
AWS公式試験ガイドでは、分野3に「クラウドリソースのプロビジョニングと保守」と「既存リソース管理の自動化」という2つのタスクが定められています。
CloudFormationの失敗原因、複数アカウントへの展開、Systems Managerによる運用作業、イベントをきっかけにした自動処理などが対象です。
398問を公式配点どおりに分けると仮定した場合、22%は約88問に相当します。今回の分類では50問なので、単純比較では約38問分少ない構成です。
もちろん、この「約38問」は本試験の不足問題数を示すものではありません。問題集の偏りを理解しやすくするための比較値です。
分野3については、問題を追加で探すだけでなく、CloudFormationやSystems Managerを実際に操作する学習も取り入れましょう。
分野4は82問だった
分野4は82問で、全体の20.6%を占めました。
公式配点は16%なので、問題集の割合は4.6ポイント多くなっています。
主な内容は次のとおりです。
- IAMユーザー、ロール、ポリシー
- IAM Access Analyzer
- AWS Organizations
- サービスコントロールポリシー
- AWS KMS
- AWS Secrets Manager
- AWS Config
- AWS Security Hub
- Amazon GuardDuty
- Amazon Inspector
セキュリティ問題では、一つのAWSサービスだけで答えが決まらない場合があります。
たとえばS3へのアクセスが拒否された場合、IAMポリシーだけでなく、バケットポリシー、KMSキーのポリシー、サービスコントロールポリシーなどを確認しなければなりません。
こうした組み合わせ問題は選択肢を作りやすく、問題数が多くなった可能性があります。
ただし、これは集計結果から考えられる理由であり、問題集作成者の意図を示すものではありません。
分野4の割合は公式配点より多いものの、IAMはほかの分野にも関係する基礎知識です。問題数が多いから減らすのではなく、学習全体の土台として活用するとよいでしょう。
分野5は87問だった
分野5は87問で、全体の21.9%でした。
公式配点の18%より3.9ポイント多い結果です。
主な題材は次のとおりです。
- VPCとサブネット
- ルートテーブル
- セキュリティグループ
- ネットワークACL
- NATゲートウェイ
- VPCエンドポイント
- Route 53
- CloudFront
- Transit Gateway
- Direct Connect
- Site-to-Site VPN
- VPC Flow Logs
ネットワークは、通信できない原因を選択肢にしやすい分野です。
たとえば、プライベートサブネットのEC2からインターネットへ接続できない場合、NATゲートウェイ、ルートテーブル、ネットワークACL、セキュリティグループなど、複数の確認候補があります。
そのため、問題数が多くなった可能性は考えられます。ただし、分野5の公式配点は18%です。問題集で21.9%を占めていても、本試験の配点が増えるわけではありません。
問題を解くときは答えを覚えるだけでなく、送信元から宛先までの通信経路を図にしてください。
公式配点と問題集の割合を比較して分かったこと
398問を分類して最も強く感じたのは、問題集の問題数と本試験での重要度は同じではないという点です。
問題集に多い分野へ学習時間を合わせるのではなく、AWS公式配点を基準に不足分を補う必要があります。
分野1・4・5は公式配点より多かった
公式配点より問題集の割合が多かったのは、分野1、分野4、分野5です。
| 分野 | 問題集の割合 | 公式配点 | 差 |
|---|---|---|---|
| 分野1 | 26.6% | 22% | +4.6ポイント |
| 分野4 | 20.6% | 16% | +4.6ポイント |
| 分野5 | 21.9% | 18% | +3.9ポイント |
この問題集を順番に解くと、監視、セキュリティ、ネットワークを多めに練習できます。
これは悪いことではありません。CloudWatch、IAM、VPCはSOA-C03で重要な基礎だからです。
ただし、問題数が多い分野ばかり繰り返していると、得意分野の正答率だけが上がり、分野2や分野3の弱点が残る可能性があります。
一度正解できるようになった分野は復習の間隔を空け、不足している分野へ時間を回すと効率的です。
分野2・3は公式配点より少なかった
公式配点より問題集の割合が少なかったのは、分野2と分野3です。
| 分野 | 問題集の割合 | 公式配点 | 差 |
|---|---|---|---|
| 分野2 | 18.3% | 22% | -3.7ポイント |
| 分野3 | 12.6% | 22% | -9.4ポイント |
特に注意したいのは分野3です。
公式配点では、分野1・2・3はいずれも22%となっています。しかし、この問題集では分野3が12.6%しかありません。
問題集の中で少ないからといって、本試験で重要度が低いわけではありません。CloudFormation、Systems Manager、EventBridge、Lambda、複数アカウントへの展開などを、別の方法で補う必要があります。
分野2についても、Auto ScalingやMulti-AZだけではなく、バックアップ、復元、RTO、RPO、災害復旧方式まで確認しましょう。
公式配点どおりに398問を分けた場合と比較した
398問を公式配点へ単純に当てはめた場合の目安は次のとおりです。
| 分野 | 公式配点どおりの目安 | 実際の分類数 | 差 |
|---|---|---|---|
| 分野1 | 約88問 | 106問 | 約18問多い |
| 分野2 | 約88問 | 73問 | 約15問少ない |
| 分野3 | 約88問 | 50問 | 約38問少ない |
| 分野4 | 約64問 | 82問 | 約18問多い |
| 分野5 | 約72問 | 87問 | 約15問多い |
この表は、本試験で各分野から何問出るかを予測したものではありません。
公式配点と問題集の構成を同じ398問の尺度で比べ、偏りを分かりやすく示しただけです。
それでも、分野3の不足がほかの分野より大きいことは明確です。問題集を学習の中心にする場合は、分野3へ意識的に時間を追加しましょう。
問題数と試験での重要度は同じではない
SOA-C03の学習では、問題集の収録数よりもAWS公式配点を優先してください。
問題集は、知識を確認する道具です。試験範囲そのものを決める資料ではありません。
たとえば分野3が50問しかないからといって、勉強時間を分野1の半分にすると、公式配点22%へ対応できない可能性があります。
反対に、分野1が106問あるからといって、すべての問題を何度も解き続ける必要もないでしょう。正答理由を説明できるようになったら、別の分野へ進む選択肢があります。
学習の基準はAWS公式試験ガイド、問題集は理解を確認する手段
この順番を逆にしないことが、偏りを防ぐポイントです。
問題集の分野に偏りが生まれる理由
問題集の割合が公式配点と一致しない理由は、公開情報だけでは断定できません。
ただし、問題の内容とSOA-C02からSOA-C03への変更を確認すると、いくつかの可能性が考えられます。
一つの問題が複数分野に関係する
SOA-C03の問題には、複数分野を組み合わせたものがあります。
たとえば、CloudWatchで異常を検知し、EventBridge経由でLambdaを実行する内容は、監視と自動化の両方に関係します。
IAM権限の不足によってVPC関連の操作が失敗する問題なら、セキュリティとネットワークを同時に確認しているとも言えるでしょう。
今回の集計では、正答を導く中心的な知識に基づいて一次分類を1つ付けました。そのため、副分類として関係する分野は問題数へ加算されていません。
分類方法を変えれば、各分野の数字が多少変わる可能性があります。
選択問題を作りやすい分野と複雑になりやすい分野がある
ネットワークやIAMでは、設定ミスを選択肢として作りやすい傾向があります。
たとえば「通信できない原因はどれか」という問題なら、ルートテーブル、セキュリティグループ、ネットワークACL、DNSなどを選択肢にできます。
IAMでも、ユーザーポリシー、リソースポリシー、KMSキーポリシー、サービスコントロールポリシーを並べられるでしょう。
一方、CloudFormationやSystems Managerによる自動化は、構成、権限、実行条件、失敗時の動作まで説明すると問題文が長くなります。
この違いが問題数へ影響した可能性はありますが、問題集作成者が意図的に調整したかどうかは分かりません。
SOA-C02からの配点変更が影響している可能性がある
SOA-C02とSOA-C03では、分野構成と配点が変更されています。
| 分野 | SOA-C02 | SOA-C03 |
|---|---|---|
| 監視・ログ・修復 | 20% | 22% |
| 信頼性と事業継続 | 16% | 22% |
| デプロイと自動化 | 18% | 22% |
| セキュリティとコンプライアンス | 16% | 16% |
| ネットワークと配信 | 18% | 18% |
| コストと性能最適化 | 12% | 独立分野ではない |
SOA-C03試験ガイドのバージョン1.0は、2025年9月30日に公開されました。
SOA-C02で独立していた「コストと性能最適化」は、SOA-C03では独立分野ではなくなり、性能最適化の内容は主に分野1へ再分類されています。
また、信頼性と自動化は、SOA-C02より配点が増えました。
仮に問題集が旧試験向けの知識を引き継ぎながら更新されている場合、現在の公式配点との間に差が生じる可能性があります。
ただし、リポジトリ内の各問題がどの時点で作られ、どの試験版を前提としているかをすべて確認したわけではありません。そのため、原因として断定せず、可能性の一つとして捉えてください。
398問の分類結果を勉強に活かす方法
分類結果は、問題集を評価して終わりではありません。
不足している分野を補い、分野別の正答率を改善するために使うと価値があります。
問題数ではなく公式配点を基準にする
学習時間を決めるときは、問題集に含まれる割合ではなく公式配点を基準にします。
分野1・2・3はいずれも22%なので、基本的には同程度の時間を確保しましょう。
分野4は16%ですが、IAMやKMSはほかの分野にも関係します。単純に学習時間を減らしすぎない方が安全です。
分野5は18%であり、VPCやRoute 53の通信経路を図にして整理する必要があります。
たとえば、1週間に10時間勉強できる場合は、次のように配分する方法があります。
| 分野 | 公式配点を基準にした目安 |
|---|---|
| 分野1 | 約2.2時間 |
| 分野2 | 約2.2時間 |
| 分野3 | 約2.2時間 |
| 分野4 | 約1.6時間 |
| 分野5 | 約1.8時間 |
実際には苦手分野へ追加時間を回してください。公式配点は出発点であり、個人の理解度に合わせて調整することが大切です。
分野3は別教材と操作練習で補う
今回の問題集で最も補強が必要なのは分野3です。
次の操作を実際に試すと、問題だけでは理解しにくい部分を補えます。
- CloudFormationでS3バケットやIAMロールを作る
- スタック更新時の変更内容を確認する
- CloudFormationの失敗イベントを見る
- StackSetsの用途と対象アカウントを整理する
- Systems Manager Automationのドキュメントを確認する
- EventBridgeのルールからLambdaを呼び出す
- EC2 Image Builderの役割を整理する
- AWS RAMで共有できるリソースを確認する
たとえばCloudFormationで小さな検証環境を作り、存在しないサブネットIDを指定すると、スタックのイベント画面で失敗理由を確認できます。
正しい構文だけを読むより、失敗したときにどこを見るのかを知る方がSOA-C03の勉強につながります。
分野2は可用性とバックアップを分けて学ぶ
分野2では、似ているようで目的が違う仕組みを区別してください。
特に次の組み合わせは、表にして整理すると分かりやすくなります。
| 比較する項目 | 確認したい違い |
|---|---|
| RDS Multi-AZとバックアップ | 障害時の切り替えか、過去への復元か |
| Auto Scalingと災害復旧 | 台数調整か、別拠点への復旧か |
| スナップショットと継続的バックアップ | 取得時点か、特定時点への復元か |
| RTOとRPO | 復旧時間か、許容できるデータ損失か |
| 複数AZと複数リージョン | リージョン内障害か、リージョン障害か |
たとえばRDS Multi-AZを設定していても、誤って削除したデータは待機系にも反映されます。
「停止しにくい構成」と「過去へ戻せる構成」は別物だと理解しておきましょう。
公式配点に合わせた50問の模擬試験を作る
分野別に分類した問題を使えば、公式配点に近い学習用模擬試験を作れます。
採点対象50問へ配点を当てはめると、次の組み合わせになります。
| 出題分野 | 50問に換算した目安 |
|---|---|
| 分野1 | 11問 |
| 分野2 | 11問 |
| 分野3 | 11問 |
| 分野4 | 8問 |
| 分野5 | 9問 |
| 合計 | 50問 |
22%を50問へ当てはめると11問、16%は8問、18%は9問です。
これは実際の試験で各分野から必ずこの問題数が出るという意味ではありません。公式配点に近い割合で練習するための目安です。
問題集から無作為に50問を選ぶだけでは、分野3が少なくなる可能性があります。分野ごとの数を指定して選ぶことで、学習の偏りを抑えられます。
分野別の正答率と間違えた理由を記録する
問題演習では、正解と不正解だけでなく、間違えた理由を記録してください。
おすすめの記録項目は次のとおりです。
- 問題番号
- 出題分野
- 関連するAWSサービス
- 初回の回答結果
- 間違えた理由
- 確認したAWS公式ページ
- 復習日
- 再回答の結果
間違えた理由は、次のように分けると改善しやすくなります。
- サービスの機能を知らなかった
- 似たサービスと混同した
- 問題文の条件を読み落とした
- 複数選択で一つ不足した
- 古い知識で判断した
- 正答は分かったが、不正解の理由を説明できなかった
たとえば「NATゲートウェイとVPCエンドポイントを混同した」と書いておけば、次の復習内容が明確になります。
単に不正解数を減らすのではなく、間違い方の種類を減らしていきましょう。
398問を解くときの注意点
398問という数は、学習量としては十分に多く見えます。
しかし、問題数が多いことと、情報が正確で最新であることは別です。公開問題集を使うときは、正答やAWS仕様を公式資料で確認する必要があります。
分類結果は正答の正しさを保証しない
今回確認したのは、各問題がどの出題分野に属するかです。
問題集に示された正答が、2026年時点のAWS仕様と一致していることを1問ずつ保証するものではありません。
ある問題を分野5へ正しく分類できたとしても、その正答が現在のAWS推奨構成と一致するとは限らないでしょう。
分類と正答検証は別の作業です。
問題を解いて疑問を感じた場合は、AWS公式ドキュメントで現在の仕様を確認してください。
AWSの試験ガイドや対象サービスは定期的に更新されます。受験前には、問題集の解説だけでなく、公式の改訂履歴も確認しましょう。
古いサービス名や終了した機能が含まれる可能性がある
AWSのサービス名、機能、推奨構成は変更されることがあります。
問題集の作成時点では正しかった選択肢でも、現在は名称が変わっていたり、より適切なサービスが登場していたりする場合があります。
たとえば、旧名称で記載されたサービスや、現在は新規利用が推奨されない機能が含まれている可能性も否定できません。
問題文をそのまま暗記するのではなく、次の点を確認しましょう。
- 現在も提供されている機能か
- サービス名は変わっていないか
- AWS公式が現在も推奨している方法か
- 前提条件や制限が変更されていないか
問題の答えだけを暗記しない
問題演習では、正解の選択肢だけを覚えないようにしてください。
同じAWSサービスが登場しても、求められる条件によって正解は変わります。
たとえば「費用を抑えたい」「運用の手間を減らしたい」「既存構成を変えられない」「最短で復旧したい」といった条件が加わると、選ぶべき方法は異なります。
一つの問題について、次の3点を確認しましょう。
- なぜ正解なのか
- なぜほかの選択肢では要件を満たさないのか
- 現在のAWS公式仕様でも同じ判断になるのか
ここまで説明できれば、問題文が変わっても対応しやすくなります。
問題文や翻訳文の再配布には注意する
GitHub上で問題集を閲覧できることと、問題文を自由に転載、翻訳、再配布できることは同じではありません。
リポジトリに明確なライセンスが示されていない場合、問題文や選択肢を別サイトへそのまま掲載してよいとは判断できません。
GitHubの公式ドキュメントでは、リポジトリにライセンスが設定されていない場合、原則として通常の著作権が適用され、作成者がすべての権利を保持すると説明されています。
公開リポジトリを閲覧したり、GitHub上でフォークしたりできることは、内容を別のブログへ転載、翻訳、再配布できる許可を意味しません。利用する際は、リポジトリ内のLICENSEファイルや権利者からの許諾を確認する必要があります。
参考:Licensing a repository – GitHub Docs
また、AWS Certification Program Agreementでは、AWS認定試験の問題、回答、図表などの試験内容を開示または広める行為が禁止されています。
公開されている問題が、実際の試験問題に由来するかどうかを外部から確実に判断できない場合もあります。
参考:AWS Certification Program Agreement
そのため、本記事では問題文、選択肢、正答を転載せず、問題番号をもとにした集計結果と学習上の分析だけを扱っています。
ブログや学習サイトで問題を公開する場合、権利者の許諾や適用されるライセンスを確認できないときは、独自に作成した練習問題を使用する方が公開上のリスクを抑えやすくなります。
SOA-C03の398問分類についてよくある質問
ここでは、SOA-C03の398問を分類した方法と、学習への使い方についてよくある疑問に答えます。
1問が複数分野に当てはまる場合はどうしましたか
正答を選ぶために最も重要な知識を一次分類とし、関連する分野を副分類として記録しました。
たとえば、CloudWatchで異常を検知してLambdaで修復する問題なら、監視が中心であれば分野1、自動化を分野3の副分類とします。
集計表の問題数は一次分類だけを数えています。そのため、副次的に関係する分野は問題数へ加算していません。
分類はAWS公式のものですか
AWS公式の分類ではありません。
AWS公式試験ガイドの5分野とタスクを基準に、各問題の主な目的を独自に判断しています。
問題集の作成者が付けた分類でもないため、別の判断方法では数字が多少変わる可能性があります。
398問をすべて解けば合格できますか
398問を解くことだけで合格できるとは言えません。
問題集の分野構成には偏りがあり、特に分野3が公式配点より少なくなっています。また、問題集の正答や仕様がすべて最新であることも保証されません。
問題演習に加えて、AWS公式試験ガイド、公式ドキュメント、実際の操作練習を組み合わせる必要があります。
問題集の割合を公式配点へ完全に合わせる必要はありますか
問題集全体を完全に並べ替える必要はありません。
大切なのは、公式配点より少ない分野を把握し、別の教材や操作練習で補うことです。
模擬試験を作るときは公式配点に近づけ、普段の復習では苦手分野を多めにするなど、目的に合わせて割合を変えましょう。
分野3の問題が少ない場合はどう補えばよいですか
CloudFormation、AWS Systems Manager、EventBridge、Lambdaを中心に、公式ドキュメントと操作練習で補う方法がおすすめです。
特に次の内容を確認してください。
- CloudFormationスタックの作成と更新
- 失敗イベントの確認
- StackSetsによる複数アカウント・リージョンへの展開
- Systems Managerによる運用作業の自動化
- EventBridgeを使ったイベント駆動の処理
- AMIとコンテナイメージの管理
問題を増やすだけでなく、エラー画面や実行結果を見ることが分野3の理解につながります。
分類した一覧表はどのように使えますか
分野別学習、正答率の集計、苦手問題の抽出、公式配点に合わせた模擬試験の作成に使えます。
具体的には、問題番号、主分類、関連サービス、回答結果を表計算ソフトへ記録すると管理しやすくなります。
「分野3だけ表示する」「CloudFormationを含む問題だけ探す」「不正解だった分野5を復習する」といった使い方ができます。
SOA-C03の398問を分類した結果まとめ
SOA-C03の問題398問をAWS公式の5分野へ分類した結果、問題集の構成には明確な偏りがありました。
分類結果をまとめます。
- 分野1は106問、全体の26.6%で最も多かった
- 分野2は73問、全体の18.3%だった
- 分野3は50問、全体の12.6%で最も少なかった
- 分野4は82問、全体の20.6%だった
- 分野5は87問、全体の21.9%だった
- 分野1・4・5は公式配点より割合が多かった
- 分野2・3は公式配点より割合が少なかった
- 特に分野3は、公式配点22%に対して問題集では12.6%だった
- 学習時間は問題集の問題数ではなく、AWS公式配点を基準に考える
- 不足する分野は公式資料や操作練習で補う
- 分類は独自分析であり、AWS公式の分類ではない
- 問題の正答やサービス仕様はAWS公式ドキュメントで確認する
問題集は、SOA-C03の勉強に役立つ道具です。ただし、収録されている問題の割合が本試験の配点と一致するとは限りません。
まずは、自分が使っている問題集を分野別に整理してみてください。
どの分野を多く解いているのか、どこが不足しているのかが分かれば、問題数をただ増やす学習から、弱点を狙って改善する学習へ変えられます。
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